世界で深刻なフードロスの問題。
食べ物に困っている人は世界で約8億人もいるのに、毎年生産された食べ物のうち、3分の1は食べられることなく廃棄されているのだとか。
日本でもフードロスは年間643万トン、毎日1人につきお茶碗1杯分の食べ物を捨てている計算です。
そんなフードロスをグッドサイクルで解決するひとつの方法がフードバンクですが、最近たまたまみつけたロサンゼルス拠点のフードバンクの活動が良い意味で“慈善活動“っぽくなくて素敵だな、と思ったので紹介します。
(*フードバンク:食べることに問題がないのに、賞味期限などから流通できない食べ物をレストランや企業から引き取り、必要とする人に無償で提供する活動のこと。)
Lunch On Me

screen shot @Lunch on me HP
キャッチーなネーミングからもポジティブな雰囲気を感じるフードバンク「Lunch on me 」は、LaRayia Gastonが立ち上げたLA拠点の非営利団体。
ー Fresh foods are right, not a privilege.
「新鮮な食事(を取ること)は、特権ではなく権利だ。」
こう掲げるLunch On Meは、
カフェやスーパーなどから廃棄となったオーガニックフードを引き取り、栄養価の高い新鮮な食事をLAのホームレスコミュニティに向け、週6回ほど提供しています。
500人からスタートし、今では毎月約10,000人あまりに食事を提供するまでに活動が広がっています。
mind、body、spiritすべてを豊かに
私たちが人間らしく豊かに暮らすには、体だけでなく心の健康も欠かせない。
Lunch On Meはホームレスたちに健康的な食事を提供するだけでなく、ヨガクラスやコミュニティイベント、ヒーリングパーティなどを開催して、ホームレスたちのメンタルヘルスをケアする機会もつくっています。
- ヨガクラス
- コミュニティパーティ
- ネイル、ヘアカットのサービス
- 女性向けのヒーリングパーティ
- 温かい食事を届けるフードトラックetc…
貧困から先の見えない生活をしているホームレスが、この先に望みを見つけ、根本から自分自身を愛せるよう応援するのもLunch On Meの役目だといいます。
どんな環境にいる人にも心を満たす食事やカルチャーは必要
毎月開催されるコミュニティパーティー(monthly Love Without Reason Block Party)では、無料のオーガニックフードのほか、ヘアカット・ネイルの無料サービスなどを提供していて、DJが流す音楽に合わせてみんなで楽しく踊ります。
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ヘルシーな食事も、音楽も、セルフケアも、テーブルの上の花も、私たちがマインドフルに暮らすのに欠かせないもの。
パーティ会場を明るくポップに飾り付け、美味しい食事や音楽を用意し、誰にでも平等に心を満たす機会を提供する。
そんな普通に友達と接しているかのようなLunch On Meの活動ひとつひとつをみると、自分ももし弱い人を助ける機会があるとしたら、こういう姿勢でありたいと思う。
LOVE without REASON ー 無償の愛から生まれる活動のアイデア
Lunch On Meが公開している写真や動画のなかでも心を打たれるのが、Lunch On Meのメンバーがホームレスと一緒に路上に座ってランチを楽しむ姿。
彼らの活動やアイデアは、ただボランティアとして食事を提供して終わりではなく、本当の意味で「目の前にいる1人の人を癒すために必要なことは?」と心から考えているからこそ生まれるもの。
そう考えると、自分自身の周りの人への接し方さえ、改めて考えさせられます。
チャリティという型に捉われない

screen shot @Lunch on me HP
Lunch On Meの活動も、提供するフード・ドリンク・チャリティグッズもその辺にあるカフェのようにおしゃれでかわいい。
活動のアイデアも普通のパーティ、イベントのように親近感があり、楽しそう。
こんな風に社会活動だからと真面目に質素になりすぎず、エンターテインメント的な要素をもったチャリティがこれからもっと増えると、助け合いの良いサイクルが生まれそうでわくわくしますね。
ぜひLAに行ったら、1度活動に参加してみたいと思うわたしです。
寄付は日本からもできるようなので、気になる人はチェックしてみてくださいね。