「英語の勉強をしよう!」と思っても、なんだか大変なイメージがあってなかなか気が進まない…という人は多いもの。でも英語を学ぼうとするより、音楽を楽しむ先に、歌手についてもっと知りたいと思う先に英語があって、自然に身につくのならうれしいですよね。
言語とはコミュニケーションツールのひとつ。「この人はこんな時、こんな風に言うのかぁ、こう感じるのかぁ」と何か/だれかを知ろうとする時に、結果として自然に学んでいることも多くある。
そこでそんな感性に触れながら、同時に英語の勉強にもなるちょっとしたヒントをご紹介。
イギリスが誇る人気シンガーソングライターEd Sheeranの「Thinking Out Loud」から、注目したい7つの表現をピックアップしました。素敵な音楽に隠れた、様々なポイントに注目して楽しみながら英語や彼が持つ独特の感性に触れてみてください。
独特の感性をもつEd Sheeranならではの表現と、英語の感覚的美学を味わう
Ed Sheeran via Instagram @teddysphotos
can’t(発音)
can’tは誰でも知っているcanの否定形ですね。この曲中で注目すべきは、その発音の仕方。イギリス人のエドが発音するcan’tに耳を澄ませてみて下さい。アメリカ英語とのサウンドの違いが感じられる面白いポイント。
Will your eyes still smile from your cheeks?
直訳すると「あなたの瞳はまだ頬から笑ってる?」ですが、この曲の中では「あなたの瞳はまだ心から笑ってるかな?」といったニュアンスがぴったりかもしれません。Ed Sheeranの曲にはこうした素敵な表現が沢山ちりばめられていて魅力的。
in mysterious way
直訳すると「ミステリアスな方法で」。曲中のPeople fall in love in mysterious wayは、「人はミステリアスな恋の落ち方をする」というニュアンスですね。曲の雰囲気を深めつつ、英語のポップな響きも感じられる邦楽では味わえない表現のひとつです。
every single days
every dayと同じく、「毎日」を意味するこの表現。初級でも知っている方が多いと思いますが、実はsingleが入ることにより、every dayをより強調するニュアンスの違いが存在します。そのため「毎日欠かさず」「日々」「来る日も来る日も」といった強い印象が歌詞中に溶け込みます。
loving
love+ingは正しい英語ではない!と思う人もいるはず。ですが、lovingは、「好き」「愛しい」といった想いを強調するニュアンスとして使われることがある表現の一つ。曲中ではinto your loving armsとありますので、「愛しい腕の中へ」といったニュアンスとなります。
all but~
聞きなれない表現で「ん…?」となってしまう人もいるかもしれませんね。all but~にはいくつか意味がありますが、その一つが「ほとんど(すっかり)~」。曲中では、all but goneとなっており、「すっかり過去のものとなる」という表現になります。つまり、my hair’s all but goneは「僕の髪の毛がなくなる」というニュアンス。
evergreen
曲中にある、Cause, honey, your soul could never grow old, it’s-evergreen.という一文。このevergreenには、「常緑」という意味がありますが、ここでは「いつまでも色褪せない」「変わらない新鮮さ」といった比喩的な使い方がされています。
「勉強」というよりカルチャー体験を。英語ならではの表現を楽しんでみて
Ed Sheeran via Instagram @teddysphotos
実はイギリス留学経験のあるエディターnは、毎日のようにエドの音楽を聴きながら英語の勉強に励んでいました。
現在は日本でもよく知られ海外アーティストの一人ですが、当時はデビューして間も無く、イギリスでも知名度はそこそこといった感じでした。
あれから月日が経ち、トップアーティストとなったエド。
英語を楽しく学ぶきっかけとなっただけでなく、人生についても考えさせられた、私にとって特別なアーティストです。
英語はなんだか「感覚」で理解して学ぶことも多いので、やはりどんな時も楽しむことが大切。
好きな曲で英語ならではの表現を味わったり、イギリス英語とアメリカ英語の違いを感じてみたり、楽しむことに意識を向けると自然と英語が身につくのかもしれません。
英語の勉強をしたいけど、なんだか大変そうで億劫…という人はぜひお気に入りの一曲をピックしていつもと違う目線で聞いてみてください!