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毎回一つのテーマについてnocia / alisaがそれぞれその時の気分に合わせたモノ・コトを紹介する共同連載シリーズ。それぞれが運営する「oh,nocia」と「CLAIrmag」、2つのメディアにまたがって連載しています。
vol.5
今回のテーマは「秋、お気に入りの1冊と読書のおとも」。
nocia 『ある島の可能性』
日本へ一時帰国する際、ここぞとばかりに気になっていた本をまとめ買いするのが習慣となっています。前回はスーツケースの重量制限と睨めっこし、厳選した 15 冊ほどをスペインへお持ち帰り。
その中の一冊、フランス生まれの作家ミシェル・ウエルベックの『ある島の可能性(原題:La possibilité d’une île)』をこの夏読み終えました。
この作品は、『素粒子』『服従』といったベストセラー作品を輩出し、現代ヨーロッパを代表的する作家の一人となったウエルベックが書いた〈新しい人類〉の物語。
他者との物理的な触れ合いがなくなり、交流は電子通信に限られたユーモアや愛が不在の孤独な世界を舞台に、“永遠の生”を手に入れたネオ・ヒューマンたちと、ネオ・ヒューマンの祖先の一人であるダニエルという男性が描かれています。
文化的社会から苦しみや痛み、醜さを排除した先に待つのはユートピアなのか?生と性、老い、愛といった要素を通して、人間の存在や幸福について問いかけられる一冊です。
正直、読んでいる最中は何とも言い表せない疲弊感でヘトヘト。それでも、読み終わった後にはウエルベックの次の作品を探している自分がいるから不思議です。
お気に入りのマグをおともに。
読書といえば、ブックカバーやしおりといったアイテムにはあまりこだわりがなく、普段は書店でかけてもらったペーパーカバーのまま、美術館の入場券なんかをしおり代わりに挟んでいます。
唯一のこだわりといえば、お気に入りのマグカップに温かいドリンクを準備すること。昨夏アンダルシア地方で購入したイギリス人作家さんのマグカップは、表情の豊かさと滑らかなフォルムが気に入っていてすっかり読書のオトモに。
今年はコロナの影響で読書時間がたっぷり出来そうですし、肝心の本もですが美味しいホットドリンクを開拓するのが秋冬の課題になりそうです。
本:『ある島の可能性(原題:La possibilité d’une île)』 ミシェル・ウエルベック著
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ー by nocia
alisa 『アート・スピリット』
今回の企画にぴったり!と、即決で本棚から取り出したのはロバート・ヘンライ著の『アート・スピリット(The Art Spirit)』。
絵はもっぱら見る派で、ほとんど描いた事のない私が初めて手に取った「美術指南書」なのですが、まさに読書の秋と、芸術の秋を一気に堪能できる一冊なのです。
アメリカの人気画家であり、美術教師でもあったロバート・ヘンライが書き留めた23年分のノートと書簡をまとめたこの本。初版は約90年前に出版され、キースヘリングを始めとする多くの芸術家たちをも魅了した歴史ある美術書です。
内容はというと、絵の描き方を指南する技術書というよりは、”芸術における哲学”を語っているといった方がしっくり。
芸術にたずさわる上での「情熱」「想像力」といった内面的な部分はもちろん、「筆づかい」や「色のおき方」といったテクニック的な部分でさえ哲学的に指南されているんです。
絵をみる側にとっても「芸術家はもしや、こんな思いで筆を走らせたのか?」などと、この本を読むことで不思議と絵をみるときの想像力も膨らんで、芸術を楽しむ幅が広がります。秋の風を感じながら、芸術家の心(スピリット)に思いを馳せてみるのはいかがでしょう。
ジンジャーキャンディを噛みながら。
秋といえば、ちょっとスパイシーなおやつが恋しくなる季節で。読書をしながらよく口にしているのがこちらのChimesのジンジャー・チュウキャンディです。
海外のお菓子ですが、しょうが、きび砂糖、タピオカ・スターチだけでできた、ごくごくシンプルな味で、どこか日本の駄菓子のような昔ながらの風味がくせになります。
そして、タピオカ・スターチによる弾力のある噛みごたえが読書中の口元の暇つぶしにちょうどいいんですよね。
しょうがの刺激が強すぎるという人には、ピーナッツバターやマンゴー風味もありますよ!
本:『アート・スピリット(The Art Spirit)』 ロバート・ヘンライ著
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ー by alisa
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