おうち時間が増えたとはいえ、あれこれ手をつけていると意外とあっという間に時間が過ぎ、映画鑑賞までたどり着かない日の多かった最近。
1日の終わりにシリアス過ぎるストーリーは観たくないけど、軽〜く感懐に浸れるくらいの何かは観たい。
そんな時ありませんか?
そこで出会ったのがAmazon Originalの『THIS IS ME〜ありのままの私』という短編ドキュメンタリー。
『THIS IS ME 〜ありのままの私〜』
『THIS IS ME〜ありのままの私〜』は、Amazon Originalのアメリカンコメディドラマ『TRANSPARENT』に触発され製作されたLGBTQがテーマのドキュメンタリー。
1エピソード3〜5分の短編シリーズで、トランスジェンダーや性的マイノリティが製作者となり『TRANSPARENT』で見つけたテーマをもとに、それぞれの考えや思いを表現しています。
(『TRANSPARENT』もLGBTQがテーマ)
オープニングやグラフィック編集のアメリカンポップ&レトロな雰囲気も好きなのですが、このドキュメンタリーの何が良かったかって、どこか落ち着くBGMとともに様々なセクシャリティを持つ出演者が語り合う姿に、無意識のうちに引き込まれてしまうところ。
それぞれの性を持つがゆえの思い
セクシャリティを複数持つことはあっても、LGBTQ含めすべての性の当事者になることはできないからこそ、自分以外の性を持つ人の考えを知ることはとても新鮮。
「セクシャリティ」とひとことで言っても、世代によって、宗教によって、着る服で、トイレで、駅で、レストランでetc..
置かれたシチュエーションによって、思いや考えは多種多様に変化する。
その当たり前のように思えて誰しもが忘れがちなことに、たった5分のエピソードから気付かせてくれるのが『THIS IS ME』のパワフルなところです。
世界でのLGBTQ、アメリカ・日本でのLGBTQ、私の周りのLGBTQ etc…
観ていると思わず頭の中に色んな考えや疑問が浮かんできます。
エピソード末のピースフルなメッセージ
各エピソードの最後には、LGBTQを正しく理解するためのメッセージが提示されるのですが、それがまた沁みます。
(どんなメッセージかは、ぜひ作品を観てチェックしてくださいね)
初めて会う誰かと話す時、見知らぬ人を呼びとめる時。自分と違うセクシャリティを持つ人は何を思い、感じるのか。
生活の何気ない場面で、敵意はなくとも知らず知らずのうちに性的マイノリティの人を傷つけてしまうことは、誰にでもあり得ること。
だからこそ『THIS IS ME』は、「自分がその時どんな姿勢でいる事が性的マイノリティの人にとって居心地が良いのか」という疑問にひとつの答えを提案してくれます。
そして、それが全体の雰囲気やカラーのおかげで重過ぎないのが良い。
多分、感じ方はいろいろ
『THIS IS ME』を観て何を感じるかは、それぞれのセクシャリティや「性」に対してのスタンス、今いる環境によっても変わると思います。
でもドキュメンタリーだからといって構えることなく、軽めのヒューマンストーリーを観るようにさらっと鑑賞できるのが『THIS IS ME』。
「疲れたけど、ちょっと浸りたい」、そんな平日の夜にでも気軽に観てみてください◎