「海外」というフィールドがより身近になった現代。
ライフスタイルの選択肢として、海外での生活に憧れや夢を抱く人も増えています。
しかし実際に海外に住むとなると、どんな生活が待っているのか、実情が分からずに不安を抱く人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ワーホリ生活情報を発信するブログ、「ヘアメイクAKIのEnjoy!イギリス ロンドンワーホリLIFE」でおなじみのAKIさんこと、宮西亜季さんの経験をシェアして頂きます。
イギリスワーホリ中の人で、AKIさんを知らない人なんていない!そう断言できるほど、AKIさんは多くの人達に支持される存在であり、CLAIrの立ち上げにあたって、編集者がどうしてもお話をお伺いしたかった女性。
日々多様化しているライフスタイルの一つの「かたち」として、海外へ飛び出したAKIさんのストーリーに迫ります。
大手化粧品会社勤務を経てフリーのヘアメイクアーティストへ転身、世界へ飛び出す
Image: Aki Miyanishi
AKI(宮西亜季)
新潟県出身の32歳。2007年に東京モード学園ヘアメイクアップアーティスト学科卒業を卒業し、大手化粧品会社に入社。
その後、ブライダル業界への転職を経て、2013年にフリーランスのヘアメイクアーティストとして独立。
2014年には、初の作品展「THREE CREATOR’S EXHIBITION」を開催。
そして2015年、ワーキングホリデーでイギリスへ渡り、フリーランスのヘアメイクアーティストとして活動する傍ら、ブログ「ヘアメイクAKIのEnjoy!イギリス ロンドンワーホリLIFE⇗」で、ワーホリ生活情報を発信。
2017年7月、イギリスでの2年間に渡るワーキングホリデーを終え、帰国前に憧れの土地、スペイン・バルセロナへ渡る。
語学力以上の財産を与えてくれた ― 28歳で決めた渡英
編集者(以下:編)―では、早速インタビューさせて頂きます!
“誰かを羨ましいと思うのはもうやめにしたい!”そんな想いがワーホリ応募に繋がったとブログで拝見しました。
年齢を理由にためらうことはありませんでしたか?もしそうだとしたら、何がAKIさんの背中を押してくれましたか?
AKIさん(以下:A)―年齢を理由にためらうことはもちろんありました。
海外経験や英語を話せる人を羨ましいと思いながら、私が海外行きを決意したのは28歳の時です。
実はその頃に生死に関わる病気疑惑があって、人生はいつ終わるか分からないものなんだと身をもって気付き、「なんでもっと早く海外に行かなかったんだろう」「いつまで生きるつもりの今日だったんだろう」と、ものすごく後悔しました。
結局悪性ではなかったので、すぐに海外に行く準備を始めました。
この病気疑惑がなかったら、今も誰かを羨んでいるだけだったかもしれません。
年齢や環境で海外行きを迷っていましたが、今より若い時はない!
渡英する時は「29歳で渡英か…」と思いましたが、今32歳になってみたら、「29歳なんて若くて何でも出来る!」って感じています。
編―決断するきっかけに病気疑惑があったのですね。確かに、当たり前の生活を送っていると、自分の人生に与えられる時間のリミットを意識しないものですよね。今より若い時はない!という言葉、まさにその通りだと思います。
編―では、海外行きを決意をしたAKIさんに対するご両親の反応はどうでしたか?
A―私が海外生活に憧れていたのをずっと知っていたので、応援してくれました。フリーランスという不安定な仕事やお金は心配だったとは思いますが…笑
編―「ワーホリは評価されない」「ただの遊びだ」なんて言う人もいますが、AKIさんにとってワーホリは価値ある財産になったと感じていますか?
A―「あなたのワーホリ期間は評価しない」「ワーホリなんて遊びでしょ」なんて言う人もいますよね。
就職に不利、なんて話も聞いたことがあります。でも誰かに何を言われても全く気にしないくらい、私にとって価値ある財産になっています。
編―渡英前の語学力を教えてください。また、現地の語学学校には通いましたか?
A―英語力は、ゼロです!(謙遜なし!笑)挨拶程度の中学生レベルで、TOEICは400点くらいでした。お金に余裕がなかったので、ロンドンの語学学校には行っていません。
編―ワーホリ先としてロンドンを選んで良かったと思いますか?ロンドンの魅力や気に入った部分を教えて下さい。
A―ロンドンを選んで良かったと思っています!ヨーロッパの様々な国の人がいるので、下手な英語でも理解しようとしてくれますし、困ってる人はみんなで助けたり、親切です。
そして他人との違いを気にしない、自分は自分、他人は他人、という感じも好きです。色んな服や髪型の人がいて面白かったです!
編―ロンドンでの休みの日はどんな風に過ごしていましたか?
A―天気の良い日は公園でビールを飲んだり、ランチしたり、読書したりしていました。夜は友人とPUBで飲んだり、入場無料の美術館や博物館に行くこともありました。
Image: Aki Miyanishi
編―ナショナルギャラリー、V&Aミュージアム、大英博物館、自然史博物館…etc…入場料無料の美術館や博物館が沢山あるのはロンドンの魅力ですよね。
イギリス生活で広がった!新しいフィールドとこれからの夢
編―AKIさんのブログと言えば、毎回注目を集める「現在の所持金・全財産公開⇗」の記事。公開しようと思った理由は何ですか?
A―あはは!あの記事は大人気ですね!物価の高いイギリスのワーホリに行くことで、私自身、金銭的な不安が大きかったんです。
どのくらいの貯金なのか、月にいくらで生活できるのか、リアルな金額が知りたいと思っても、そういうことを書いてるブログが当時はあんまりなくて、これから行く人の参考になればなと思って書き始めました。
実際、イギリスだけでなく他の国のワーホリの方からも反響があり、嬉しかったです!
編―海外生活に限らず、何か新しいことを始める時に資金でつまずいてしまったり、諦めてしまう人も少なくありません。
「現在の所持金・全財産公開」の記事は、そんな人達に「勇気」と「お金の価値」を考えるきっかけを与えてくれたと思います。以下、AKIさんのブログより素敵な言葉をシェアさせて頂きます。
お金は大事だけど、私にとってはやっぱり一番じゃないんだな…稼ぐより、楽しみたい。 お金は確かで、安心出来たりするけど、"理由"や"言い訳"にもなる。私はお金より"年齢"や、"キャリア"の方が"理由"や"言い訳"だったけど… 海外に行きたいけどお金がないから迷ってる人がこのブログを見ていたとしたら…ただの物質に惑わされないでお金を度外視して、一度考えてみて欲しい。 「興味」「意欲」「好き」はお金じゃ買えないんですよ!!
編―ワーホリ期間中に様々な国へ旅行されていましたが、もっともお気に入りの国はどこでしたか?
A―間違いなく、スペインのバルセロナです!ワーホリの後に住むくらいですからね笑
天気が良くて、海が近くて、ご飯が美味しくて、みんなフレンドリーで、旅行には最高です!
編―そうでしたね!AKIさんと言えば、イギリスワーホリ後のスペイン滞在。ブログでスペイン行きを発表された時、驚きと同時に「AKIさんらしいな」と感じた読者さんも多かったはずです。
編―そんなイギリスワーホリからスペイン・バルセロナへ渡ったAKIさんですが、可能であれば、セカンドワーホリを希望されましたか?それともワーホリ生活はもう十分満足!と感じましたか?
A―「ワーホリに行きたい!」というよりも「海外で働く手段」としてのいち選択として、セカンドワーホリを希望したかもしれません。でも、自分のイギリスワーホリ生活には満足しています。本当にすごく楽しかったので!
編―ワーホリ中、特に印象に残っているエピソードなどはありますか?
A―あり過ぎて選べません…二年間なので…とにかくエピソードだらけの日々だったので、ぜひブログを読んで頂きたいです笑
ヒントは「自分に起きる全ての出来事を刺激的だと面白がること」
編―これまでの生活を捨て、新たな世界へ飛び込むことには不安や恐怖がつきものです。過去のAKIさんと同じく、「海外へ飛び出したい!」そんな想いを抱くみなさんへ最後にAKIさんからアドバイスをお願いします!
A―私
私は語学力も貯金も、ヘアメイクとしてコネもツテもなくて、家も決まってなくて…とにかく何もなくて、でも、そんな私でも、2年間イギリスへワーホリ、その後のスペイン留学もなんとかなりました。
自分の底力、そして可能性を信じて、大丈夫です。尽きない不安や寂しさとは、仲良くするしかない!私も大丈夫だったので、あなたも絶対に大丈夫です。
嬉しいことがあったり、落ち込んだり、色んなことがあるけど、自分に起こる全ての出来事を刺激的だと面白がれたら最強。
自分の本当の気持ちや願望を聞いて、行動してあげられるのは自分しかいないので、ぜひ自分のやりたいことと向き合って欲しいなと思います。
私はもう日本に帰っていますが、海外経験を生かして、頑張っていきたいと思います!
AKI流ライフスタイルに学ぶ、人生をEnjoyするためのアクションの重要性
Image: Aki Miyanishi
私生活では、旅行と読書が趣味というAKIさんですが、片手には必ず「ビール」といって良い程、お酒(ビール)をこよなく愛することでも知られています。
ブログのタイトルにもある「Enjoy」の言葉通りに突き進んできたAKIさんの経験や、これまで感じてきたことは実際に行動を起こしたからこそ得られたもの。
「海外」というフィールドにこだわらなくとも、「新しいチャレンジがしたい」「新しい場所に行ってみたい」という心の変化を感じている人にとって、AKIさんの生き方はきっと素敵な刺激となるでしょう。
自分がこれまでやったことのないことに挑戦するときは誰でも、上手くいかなかったらどうしよう…と不安を感じ、何もしなくても今の生活がいちばん楽で安心なのでは…と一歩踏み出すことをためらいます。それはどんなに偉大な人でも同じです。
しかし「何かに手を付けてみる」という小さなアクションが、その先の未来を切り開くきっかけになります。
皆さんはこれからどんなことがしたいですか?未来に何を見てみたいですか?