サクッとサステナトーク vol.4
》エコフレンドリーなことやサステナビリティについてサクッと話すシリーズ
夏服を探しに、各国のサステナブルブランドをあれこれとチェックしている今日この頃。お気に入りの服を探す楽しみと、ますます増えるサステナブルな選択肢に色んな意味でウキウキしています。
そんな中、今年挑戦してみたいと意気込んでいる素材がリヨセル(テンセル®︎)。H&M、Patagoniaなどでも採用され、サステナブル度の高さが注目されている素材です。
正直、洋服の素材にそこまでこだわりがある方ではないのですが、自分の感性に従って選んだ服がサステナブルであることに越したことはない。リヨセルは最近よく目にするようになり、着心地や扱いやすさを確かめたいと思っています。
では、リヨセルとはどんな素材なのでしょう?
リヨセルとは
ファッション素材の中でいえば、ほかの素材に比べ格段にサステナブルなリヨセル。ユーカリを原料とした天然繊維で、ユーカリの木を溶剤で溶かして作られます。
リヨセルが環境にやさしいと言われるのは、ユーカリがとても成長の早い木であること(持続可能に栽培できる)、そして化学薬品や水・エネルギーの使用が少ないため。作る過程で使用する水は、なんとコットンの約1割程度です。
さらに溶剤は回収リサイクルし何度でも使用することが可能。環境を汚したり、資源を浪費せずに循環型でサステナブルに製造されます。
・化学薬品、水、エネルギー使用が少ない
・溶剤はリサイクルし、何度でも使える
・天然繊維のため生分解性があり土に還る
Lyocell(リヨセル)とTENCEL®︎(テンセル)
リヨセルとテンセルは、どちらも同じ素材のことを表します。簡単に言うと「リヨセル」は繊維の総称で、「テンセル」はいちブランド名。→ TENCEL®︎(テンセル)は、オーストラリアのレンチング社が製造するリヨセル繊維のブランドです。
リヨセルの質感と使われるアイテム
リヨセルはてろんとした涼しい素材なので、夏のウェアでよく見かけます。同じ再生繊維の仲間、レーヨンなどと同じ感じ。よく見かけるのはサマーニット、デニム、トラウザー、シャツ、スポーツウェアなど。
リヨセルの特徴
リヨセルを使った生地はサステナブルなだけではなく、上品な質感と耐久性も兼ね備えています。てろっと綺麗になびくのでワンピースに良さそう。
・強度があり、縮みにくい
・吸湿性 ・速乾性
・静電気になりにくい
patagonia
Women’s June Lake Jumpsuit
ー 100% TENCEL® lyocell
Reformation
Ares Dress
ー 100% TENCEL® lyocell
ARITZIA
Wilfred / Vito Linen Pant
ー 66% lyocell, 34% linen
リヨセル生地のデメリットと扱い方
実はリヨセル混のアイテムをひとつ持っているのですが、リヨセルは天然繊維なのでリネンや麻と同様シワになりやすいのがネック。
ボトムスにインしたりして折れると、すぐにシワができます。ただスチームアイロンを使えば綺麗にシワが伸びるので、麻などに比べると割と扱いやすいです。
・水に弱い
・摩擦に弱い
・シワになりやすい など
リヨセルの手入れ法
そんなリヨセルのお手入れですが、水と摩擦に弱いので、まず洗いすぎないこと。そして乾燥機で乾かさないのがベター。摩擦で消耗すると、毛羽立って白化してしまいます。
アパレルの友人曰く、服は着ているだけではそんなに汚れないので水で軽くつけおき洗いする程度で良いのだとか。
リヨセルはてろっと柔らかい素材なので、水でやさしく洗って、シワを伸ばして干しておくくらいで十分綺麗に保てるそう。これくらいなら私にもできそうです。
知れば知るほど、これからのファッション界で活躍してくれそうなリヨセル。今あるサステナブル素材の中でもとくに環境にやさしい素材です。
個人的には、ARITZIAのボトムスくらいからが手に取りやすいかなぁなんて考えています。もちろんまずは今ある服を見直したり、リユースも選択肢にいれながら、この夏から少しずつ取り入れてみようと思います。