仕事・安定・将来… 20代後半で海外に行くことについて私が思うこと

 

 

あなたにとって幼い頃に憧れた「理想の人生」とは?

人それぞれ、描いていた夢やスケールの大きさは異なるけれど、誰もが「こんな大人になりたい」「こんな20代を過ごしているだろう」と、まだ見ぬ未来に大きな希望を抱いていたでしょう。

さて20代も後半にさしかかった今、あの頃描いていた人生はどれくらい実現していますか?

仕事もそれなりに充実しているけれど、ふと考えてみると、昔からやりたいと思っていたこと、頭のすみにずっとあることをなんとなく置き去りにしているなあという人も多いはず。

なかでも「海外に行きたい」という思いは、いったん働き始めると、年齢、仕事やお金のハードルから高い壁のように思えてついつい諦めてしまいがちなんですよね。

そこで「海外に行く」って?「外に出る勇気」って?という海外に出ることへの心持ちについて、海外生活5年を迎えたCLAIrライターが思うことを書いてみました。

 

年齢を理由に失ってしまう「勇気」とは?

10代の頃は、なりふりかまわず色々な事に挑戦できる「勇気」が湧いてきやすいもの。バックパック一つで、知らない世界の土地を回ったり、がむしゃらな想いに突き動かされて、新しい一歩を踏み出したり。

ただ真っ直ぐ前を見て進む勇気を感じる人が多いのではないでしょうか。

しかし20代も半ばに入ると、大半の人がその勇気を失ってしまいがちに。20代という年齢は、日本人の私たちからすると、就職・転職、結婚などを真剣に考える人生の大きな区切り。

その区切りが、物事を現実的に考えさせ、何かに挑戦する勇気を失わせるのかもしれません。

時々「10代の頃は良かった」「学生は楽しかった」なんて思うことも。確かに20代になると、楽しむことだけではなく、現実的な生活から目を反らすことはできません。生きていくには遊んでばっかりはいられないし、ある程度のお金も必要。

「今日が楽しければそれでいい!」なんてロックな生き方もかっこいいけど、やっぱり現実的になってしまうもの。

 

しかしこれは、"何かに挑戦する可能性"を否定するものではありません。

むしろ収入を得て、自由な選択ができる20代だからこそ、楽しめること・挑戦できることは沢山あり、可能性は無限大に広がります。

新しいことや、過去にやり残したことへ挑戦する気持ちは、20代だからこそどん欲に持っている方がいいのだと思います。

 

「海外に飛び出すこと」これも、20代だからこそできることの一つ。

もちろん学生のうちに海外留学する方が計画的で、効率が良いように思うかもしれません。しかし、20代という年代で海外に飛び出すメリットも少なくありません。

 

20代で海外挑戦は目的を明確にしやすい

 

高校や大学で留学するとなると、大半の人が両親の援助を受けると思います。その分、学ぶことに集中できる反面、中には"遊学"になってしまう人も。

もちろん、目標や目的を明確にして頑張る人達もたくさんいますが、帰国した後で「何しに行ったんだろう...」と後悔する人も多いのが事実。

それに比べて20代以降、一度社会に出たあとに海外へ飛び出す決意をする人は、目的を明確にしやすいでしょう。

というよりも、明確にせざるを得ないと表現した方が正しいかもしれません。

 

期間にもよりますが、長期滞在となれば日本での仕事を退職・休職する必要も出てくるでしょうし、費用も自分で負担する人が多いはず。

そうなると、「お金も時間も無駄にしたくない!」「意味のあるものにしたい!」と、自然とモチベーションも上がり目的や目標も明確になりやすいのです。

海外へ行く手段は留学でも、ワーキングホリデーでも、どんなかたちでもOK。自立している今だからこそどんな手段でも目的でも、自分で選び、行動できる、そこに経験をより濃いものにできるエッセンスがあります。

 

現状にこだわる理由がある人は少数派

 

とは言え、実際に仕事を辞める決断をすることは容易ではないはず。

現在の仕事やに満足している、もしくは、満足とまではいかないけど不満はない。そんな人は特に、「仕事を辞めてまで海外に行く必要性はあるのかな?」と悩んでしまうかもしれません。

でも今の仕事が「絶対に失いたくない!」と心から思えるこだわりのある仕事でなければ、選択肢はその仕事だけではないことの方が多いもの。

もしかすると仕事に対する熱意やこだわりよりも、「仕事がある=安定した収入を得られる」という安心感に頭が現状維持を求めているだけかもしれません。

 

今の仕事に辞めたくない「確たる」理由が見つからないのなら、仕事を理由に海外へ行くことを諦めてしまうのは少しもったいない気がします。

新しい挑戦をする時は、誰もが不安を感じるもの。本当に正しい決断だったのか、その答えは挑戦してみなければ分かりません。

「海外に出てみたいけど、仕事を含め今の現状を失う(壊す)のが怖い...」そう感じるのは当たり前。今までなにかしら努力をしてその仕事を続けてきたのですから。

でもその恐怖や不安を超えた先にある「新しい何か」の価値は、きっと思った以上に人生にとって大きなものになるはずです。

 

経験がかけがえのない人生の大切な1ピースに。 

一つ一つの決断は、パズルのような小さなピース。あなたの人生は、何十、何百と集まった過去のピースでできています。

過去のピースも大事だけれど、これからをどんな人生にするのかは今あなたがどんなピースを選ぶのか次第です。

もちろん焦って答を出す必要はありません。ゆっくりと時間をかけて、あなたが納得して選択できるピースを見つけることが大切。

仕事や生活、収入など、今あるものにとらわれず、どんな状況でも自分が本当に求めるピースを探していけるのが「勇気」なのかなと思います。

世界は知らないことだらけ。CLAIrライターをしながら私が常に感じていることですが、もっともっと視界を広げて世界を見ると新しい可能性が見えてくるかもしれません。

 

 

 

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この記事を書いた人

ブロガー / CLAIrmagライター 大学時代にロンドンへ留学。
帰国後、大学を卒業し地元で就職するものの、"働き方"や"生き方"を模索しベルリンへ渡る。
その後、ベルリンで出会ったスペイン人パートナーと結婚し、現在はマドリード を拠点に活動中
ーライフスタイル、カルチャー、ファッション、社会問題..etc..思考や興味をブログにして発信しています。

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